2章 独立形態を選択しよう!
1 まず独立形態を理解しよう
独立動機を固め、アイデアやプランを練り上げ、費用や資金に対するメドが立ってきたところで、いよいよ独立形態を選ぶことになります。事業を行うためのスタイルはさまざまです。その中から、自分の描く目標や現実的な条件などと相性のいい形態を選び出すことが、事業をスムーズに運営し発展させていくためのポイントになります。
会社
 会社とは営利を目的とする社団法人の一種類です。したがって、会社の目的(事業の内容)が、どう考えても利益をもたらす可能性がないと思われる場合には、設立登記が認められないこともあります。会社の種類には、合名会社、合資会社、有限会社、株式会社、相互会社の5つがありますが、複数の無限責任社員だけで構成する合名会社や保険業専用の相互会社の設立はあまり行われていません。
企業組合
 企業組合は中小企業組合のひとつで、れっきとした法人です。団体などが参加できる協同組合などとは異なり、個人が参加主体となって、働く場を創出することを目的としています。したがって組合組織といえども、限りなくひとつの企業に近い形態をとり、会社などと同様に事業を営んで利益を追求することができます。設立に当たっては最低資本金規制を受けませんが、行政庁(主に都道府県)の認可が必要となります。
NPO 法人
 正式には特定非営利活動法人といいます。17種類(03年4 月30日までは12種類)の社会貢献のための活動分野に合致し、不特定多数の利益を追求することを条件に設立できる法人です。とはいえ、収益を上げる事業活動を行うことも十分に認められています。また、法人名に付く「非営利」という言葉が誤解を生んでいるケースもあるようでが、活動によって収入を得ることも、職員が給与を受け取ることもまったく問題ありません。
個人事業
 法人や団体の役員・職員として給与を受け取るのではなく、個人で事業を行って収入を得る人のことを個人事業主といいます。個人事業の開業にあたっては、特別な手続きは必要なく、税務署などに一定の届出をすればいいだけです。ひとりで活動することも、たくさんの従業員を雇って活動することも可能です。また、将来は法人化することを念頭におきつつ、いったん個人事業で独立して、実力と基盤を築いていく方法もあります。


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