今日意欲と能力に富む女性起業家が珍しくなく、成功を収めている事業も少なくありません。女性の感性と事業感覚を生かした事業機会はたくさんあります。しかし、新規に事業を興す際に、事業資金の確保、経営ノウハウ・財務法務知識の充足が常に課題になります。
ここでは、これらの課題を解決するに際して利用できる支援制度について述べます。
1.事業資金の確保
国民生活金融公庫、中小企業金融公庫の「女性・中高年起業家支援資金貸付」が最も有利な条件で利用できます。
・貸付対象者 |
女性または高齢者(55歳以上)で新たに事業を始められる方あるいは事業を始めて概ね5年以内の方 |
・資金使途 |
設備資金・運転資金 |
・貸付限度額 |
国民金融公庫は7,200万円(運転資金は4,800万円)
中小企業金融公庫は7億2千万円(運転資金は2億5千万円) |
・貸付利率 |
資金使途・返済期間により異なる |
・返済期間 |
設備資金15年以内(うち据置2年以内)
運転資金 7年以内(うち据置1年以内) |
・保証人.担保 |
保証人1名以上、担保は必要に応じて
中小企業金融公庫は一部担保免除の特例がある |
また国民生活金融公庫では、無担保・無保証の「新創業融資制度」があります。融資額は550万円ですが、担保や保証人が困難な方にとっては利用価値が高いと思われます。これらの制度を利用される場合は、最寄りの国民金融公庫または中小企業金融公庫の支店窓口に条件や手続きについて問い合わせることをお奨めします。
2.創業を支援する人材のネットワークづくり
すでにビジネスをされている女性の経営者からアドバイスを受けることは有益です。全国商工会議所女性会連合会は都道府県に支部をもっています。また、都道府県によっては女性協会や男女共同参画センターに起業家を支援する窓口を設置しているところがあります。女性の参加者と交流することにより、人のネットワークをつくることができますので、交流会に参加することは有益です。
3.起業セミナーへの参加
事業ノウハウを習得する、起業に関する制度や手続きを学ぶためにセミナーや講習会に参加することも役に立ちます。起業セミナーは都道府県や市の商工会議所、中小企業支援センター(都道府県によって名称が異なる)、都道府県の商工担当部、市役所などで不定期ですが実施しています。また、大学や雇用・能力開発機構、経済団体でも実施しているところがありますので、日程や内容の確認をされると良いと思います。
高い技術やビジネスノウハウをもって起業するベンチャービジネスでは、中小企業総合事業団、ベンチャー・エンタープライズ・センター、都道府県の中小企業支援センターで実施されているセミナーや講習会は利用価値が高いものです。
4.経営・財務・法務のノウハウ取得
都道府県の中小企業支援センター、商工会議所の窓口相談が役に立ちます。
関連URL
全国商工会議所女性会連合会 www.jcci.or.jp/joseikai/
国民生活金融公庫
www.kokukin.go.jp/
中小企業金融公庫
www.jfs.go.jp/
中小企業総合事業団(支援センター専用サイトにリンク)
j-net21.jasmec.go.jp
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